フクモモを飼う?やめとく?


わたしが、犬猫の哺乳類以外に「小動物」と呼ばれる生き物を飼おうかなあと思った時に、一番最初に勧められたのがフクロモモンガでした。そこで、それはどんな生き物なのかをネットで調べまくりました。

どうやら、人間には懐くようだ・・・ポーチに入れて持ち歩いている人もいる・・・威嚇が激しいみたい・・・夜鳴きするらしい・・・すごく臭いみたい・・・

★ 臭い?

はっきりいってとても臭いです。メスだけいた時よりオスが来てから強烈になりました。

動物にはそれぞれ特有の「臭い」があります。猫は若いうちはほとんど臭いません。犬には犬種によって臭いも異なり強弱もありますが、慣れてしまっているせいでしょうか、それほど気にはならず、気になったら洗えば済みます。

でも、フクモモは洗えない・・・せめて拭くくらいかと思います。それに、臭い原因は彼ら自身が発しているので、洗うとかいう問題ではありません。

オスは臭腺が発達していて、ケージや仲間にマーキングします。それで頭の上の臭腺をすりすりしすぎて、オスは大人になると禿げている子が多いんです。

糞尿も臭いです。そして、トイレの場所は決めることができません。

しかし!「糞きり網」というものがついているケージで、下に床材を入れて頻繁に交換し、ケージの内部も毎日ウェットティシューや次亜塩素酸で湿らせたキッチンペーパーなどで拭き取れば、耐えられない臭いではありません。そして、だんだん慣れてくるので気にならなくなります(笑)

ただ、外からお客さんが来る部屋には置かないほうがいいでしょう。

爪とぎや木製パーチ(登り木)は糞尿が浸みこんでしまうので、半年に一度くらいは交換が必要です。

汚れるのと同時にかじって穴が開いてしまったスパイラルパーチ

ココナツハウスは金属の留め金を外して、ごしごし洗って日に当てて乾かせば、結構長く使えます。

布製、毛糸製のポーチは一週間に一度交換して洗います。大人モモンガはポーチの中ではほとんど糞尿はしないので、メスだけの場合はそれほど頻繁に洗わなくても大丈夫です。

★ 懐く?

はい!懐きます。

ただ、個体差、環境差があります。

販売は生後(フクモモの場合は脱嚢後)2か月経過しないとだめ!という法律があります。だから、ペットショップなどから入荷したら連絡をもらうようにするとか、定期的にいろいろな生物販売イベントにでかけるとよいでしょう。個人的には生物販売イベントがお勧めです。

そこで、できるだけ日数が経過していない子を選ぶと懐きやすいです。

ブリーダーさんによって、自分のところで繁殖させた子以外にタイなどから輸入している生体を販売しているところがあります。もちろん、その子の性格もありますが、輸出用に繁殖されて検疫を受けて空輸される・・・という中で、人間が怖いという記憶がすりこまれている可能性も少なくありません。そういう場合は、さらに懐かせるのが難しくなります。

リンちゃんの場合

リンちゃん(♀)はお友だちの家で生まれた子です。ブリーダーではないので、2か月より前にうちに来ました。来た時にはおとなしかったのに、次の日からジコジコ(威嚇)するようになりました(気性は結構荒いことが最近判明。鬼嫁化してます(笑))。

環境が変わったばかりだから怖いんだろうと少し距離を置いていたのですが、懐かせることができない2大原因は「怖がる」「遠慮する」と聞き、遠慮するのをやめて、毎日手で包んで指で頭や首をなでることを繰り返しました。何度か噛まれて流血しました(笑)

それから大切なのは声をかけること。

「おはよう、リんちゃん!」・・・ジコジコ!!(威嚇で返事)

そのうち、肩に乗せて遊んだりできるようになりました。しかし、ケージから出してひざや肩に乗せると、おしっこしちゃうので、子猫にするように、ケージから出す前にペットシートの上でおしっこ誘導させてから遊ぶことにしました。

テツの場合

テツ(♂)はリンちゃんのお婿さんです。生体販売イベントでブリーダーさんから購入しました。

ブリーダーさんは「かなりのジコジコくんですが・・・」と心配していましたが、その言葉どおり、帰り道の間、ずっと大きな声で威嚇しまくってました(笑)

これを懐かせるには・・・毎日声をかけること。

幸いにも小動物たちはわたしの仕事部屋にいます。朝から午後6時。あるいは時々夜中にも見に行きます。昼間は気分転換に声をかけておやつをあげます。生きたミルワームも必ず手から渡します。最初は威嚇してきて、口があたるのですが、あたった先に美味しいものがあるわけです。だんだんにそれを覚えて、手からおやつを受け取るようになります。

そのうち、触っても怒らないようになります。

ただし、機嫌が悪いとジコジコ言います(笑)

★ ペアリングする?

フクモモは本来は一頭のオスとその家族で群れを作って森で暮らしている生き物です。だから(特にオスは)一人ぼっちになると、寂しくてワンワン夜鳴きします。結構大きな声です。余談ですが、同じ部屋にいるカエルも似た声でワン!と鳴きます。

リンちゃんとテツは夜中は見守りカメラでずっと監視しているのですが、ワンワン鳴いているのを聴いたことはありません。これがペアリングのよいところでしょう。

しかし、人間と遊ぶよりフクモモ同士でいるほうがいいみたいなので、ペアリングするとそっけなくなります。さらにオスは「自分の女に手を出すな!」と威嚇するので、フクモモとべったり仲良しでいたい方は単頭飼育がよいと思います。

ペアリングについてはまた別のコラムに書いておきます。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です